↓のつづき kuins-air.hatenablog.com
THE IDOLM@STER PRODUCER MEETING What is TOP!!!!!!!!!!!!!?
8月6日、北海道へ出発する朝、私は京都駅を歩いていた。 東京で一仕事を終え、興奮冷めやらぬまま夜行バスに乗り込んだのは昨日のことである。 中村繪里子ほんまオタク泣かす検定5000兆段ある。 いつまでも泣いてはいられない。23時50分舞鶴発のフェリーに乗らねばならない。自宅に着いてすぐ朝食を済ませ、残りの準備へと取り掛かった。
出発
9時11分、装備と自転車のチェックを終え、ペダルを漕ぎ始めた。まず向かうは亀岡市である。
まず初稼働であるパニアバッグの威力に驚いた。
予行演習で奈良の山までキャンプしに行ったときは、リュックをリアキャリアに括り付けるスタイルだった。
まだパニアバッグを買うお金が貯まっていなかったのである。
予行演習の時と比べて、荷物は増えているにもかかわらず走行の安定感は格段に向上した。
もうフラつくこともない。重心の低さは偉大である。
そうしたおかげもあり、積載量の増加による影響は思っていたほどではなかった。確かに加速はしんどい。丸一日市街地を走るとなれば音を上げていただろうが、今回は人間どもの住処からは遠ざかるわけで、ストップ&リスタートは少なくて済む。等速で巡行する分には重量の違いはそれほど感じない。
今日の予定は、この前アイマス旅館ことまるいち旅館*1に行った時の帰り道を逆に走るだけだ。まずは初日。軽く走っていこう。
京都は盆地
死にそうだった。
ペダルが重い。誰かにサドルを掴まれて引っ張られているのではないだろうか。
日差しが重い。やたらめったら晴れている。汗は滝のように流れている。気温35度くらいあるんやけど...
身体が重い。まるで満足にリクライニングもできないシートで、時に車体の揺れや周囲の人間の気配で起こされながら眠った翌日のような身体の重さだった。
どれだけしんどくても漕がなくては目的地には着かない。クッカーを持っていく判断をした自分に呪詛を吐き散らかしながら、ただひたすらにペダルを踏んだ。
トラックと自転車
自転車はトラックには勝てない。ぶつかれば一方的に負ける。フレームやホイールはひしゃげ、搭乗者はまず死ぬ。死にたくないチャリダーはトラックとの戦闘を避ける必要がある。
トラックの側からしても自転車は避けねばならない。轢き殺した事による様々な不利益を無視できるドライバーは少ない。
しかし全ての場合でお互い避けて平和的に済むわけではない。「トラックが避けろや」と言わんばかりに危険走行を行うチャリダーもいれば、パズドラをしながらの危険運転で轢きかけた相手に対して「あぶねえなカスが」と悪態をつくトラック運転手*2もいる。
綾部あたりで悪い方のトラックと遭遇した。ハンドルを握る私の右手に触れようかという場所を抜き去ったのだ。死ぬかと思って、元々路肩に寄っていたところをさらに左へ避けた。そして買ったばかりのパニアバッグはガードレールとのキッスに至った。
いざ乗船
16時50分頃に舞鶴港に到着。舞鶴で夕飯を食べようと思っていたが想像以上に周りに何もなかった。
1日日(8/6)のリザルト
- 走行距離 : 110km
- 獲得標高 : 1,600m
- 出費 : 4,631円
- 充電周りの忘れ物の買い足しがあった
乗船手続きを済ませて待合所でTwitterを眺める。周りを見ると、訓練でもあるのだろうか、自衛隊の隊服を着た人が多い。どうやらチャリダーは自分だけのようだ。
待ち時間にライダーハウス小樽へ電話をする。かなり珍しい私の苗字を一発で聞き取ってくれた。普段電話で名乗っても数回は言い直すことになり、面倒で最初から「五十嵐です」ということもあるくらいだ。
乗船したら入浴後即飲酒。船上の酒は地上の2倍美味い。その証拠にフェリーの売店の酒類は地上の2倍近い値段がつけられている。
舞鶴の光が遠ざかっていく様子を眺めながら、自分が何かすごく大きなことをしているような感覚に興奮した。
一番下の等級の客室だったが、意外に寝心地の良かったベッドは夜行明けに鞭打たれた私の体を優しく包み込んだ。
見知らぬ、天井
8月7日。8時前に起床した。せっかくフェリーに乗っているのだから早起きして朝日を見れば良かったと後悔した。
船内はひたすらに暇だった。日本海に中継局は建てられていないため、やることといえば甲子園を見るか、ビンゴ大会に参加することくらいだった。甲子園といえば、客席から可愛い女の子を探してアップにして映すことを専門にしてる撮影班のスタッフ様。非常にお世話になっております。実在するのかは知らんけど。
夕日を眺めたり、ツーリングマップルで今後の計画を確認しているうちにもうすぐ到着とのアナウンス。北の大地を踏む時は迫っていた。
ライダーハウス小樽
ライダーたちに続いて長いスロープを降りるとそこは北海道だ。 私と自転車を北海道に連れてきてくれた新日本海フェリーを写真に収め、本日の宿泊先のライダーハウス小樽に向かった。
ライダーハウスに泊まるのは初めてだったが、えも言われぬものすごい空間だと感じた。わざわざ北海道までやってきて走り回ろうという人間が、なんの面白みもない'普通'の考えを持っているわけがない。身の回りのものにつける優先順位がどこか狂っているのだ。そうした狂人が集まってできた空間だ。最高に面白いに決まっている。
ライダーのひとりが釣ってきたらしい得体の知れない魚の刺身や天ぷらと酒を、「若いんだから」とご馳走になりながら他のライダーたちの話を聞いた。「あそこを走るのは気持ちいい」「1日で500kmはしんどいわ」と話を聞くうちに、いよいよ明日は自分も北海道を走るのだと興奮した。
この夜「おれなまらよっぱらってるべさ」と何回聞いたかわからない。私もなまら酔っぱらってから寝た。
2日目(8/7)のリザルト
- 走行距離 : 2kmくらい
- 出費 : 3,112円
おわり